ねずみ女房
ねずみ女房 ルーマー・ゴッデン 石井桃子・訳 福音館
私的、児童文学de名著シリーズ、お気に入り中のお気に入り。
どうしてこれが子供向けなのか謎な、大人~な作品。
家の外に出たことのないねずみの奥さん。
奥さんは『今 もっていない何かが欲しい。』と思っていました、というお話。
そして冒険が始まるのです。
旦那様である「おすねずみ」の描写もいい。
よくいるご亭主で、苦笑。この可笑しさ、子供にはわからないでしょ。
このお話は女性の方が共感できて面白いかも。
短くてすぐ読み終わるのに、心に響く。
同じ著者の、「人形の家」もいいです。
お人形たちは、「願う」ことしかできません。(だって動けないから)
でも、『願ったことは、良くも悪くも現実になってしまうのです』、というお話。
ファンタジーなのに、「こういうことって、あるなぁ。」と、
リアルな説得力。願うって大切。心って大切。
ゴッデンは大人のための作品も書いているようなので、今度はそれも読んでみたいです。
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